ピルには、月経痛や月経前症候群（PMS）、子宮内膜症に対する治療を目的に保険適応の薬として使われる低用量/超低用量ピルであるLEPと、避妊目的で使用するピルであるOCがあります。避妊目的で使用するピルであるOCは、正しく内服すると99％以上の避妊効果があり、他の避妊法よりも効果が確実であることがわかっています。

避妊以外に期待できること

• 月経痛の軽減
• 月経不順の改善
• 過多月経の軽減、貧血の改善
• 月経前症候群（PMS）の改善
• ニキビの改善
• 月経移動（月経日調整）
• 子宮内膜症の予防と改善
• 子宮体がん、卵巣がんの発症予防、大腸がんの発生頻度低下

副作用

低用量ピルの一般的な副作用として頭痛、吐き気、不正出血などがありますが、これらの症状は飲みはじめの時期に起こり、服用を続けることで消えていきます。
重篤な副作用のひとつに静脈血栓塞栓症がありますが非常に稀です。静脈血栓塞栓症は低用量ピルの内服開始後3か月以内が最も多いことのほか、喫煙者、肥満の方、ご高齢の方の場合にそのリスクが高まることがわかっています。静脈血栓塞栓症の症状としては、激しい頭痛、急に目が見えなくなった、しゃべりにくくなった、激しい腹痛、足のむくみ・痛みなどがあり、早期診断・早期治療で重症化を防ぐことができます。

当院で処方できる自費のピル

ラベルフィーユ	2,650円
トリキュラー	2,700円
ファボワール	2,700円
マーベロン	2,700円

※保険適応のピルに関しては薬局での処方となります。

性交後72時間以内、なるべく速やかに服用する必要があります。（当院では診察室で内服していただきます。）

料金

レボノルゲストレル	9,000円

ミレーナとは、子宮内に装着することで避妊の効果を得る避妊具です。「避妊リング」とも呼ばれています。
レボノルゲストレルという黄体ホルモンを最長で5年ほど継続的に放出し、子宮内膜を薄い状態で維持することで、受精卵の着床を防ぎます。ミレーナはピルと違って薬を毎日服用する必要がなく、低用量ピルを服用できない方（血栓症のリスクが高い・喫煙している・肥満体型）でも安心して使用することができます。
また、月経困難症や過多月経の改善にも有効性が認められています。

ミレーナの効果

生理痛、過多月経の改善

避妊を目的として使用されていたミレーナですが、月経困難症、過多月経の改善にも有効とされています。
レボノルゲストレルの放出により、子宮内膜の増殖を防ぎ、子宮内膜を薄い状態で維持することができますので、痛みや炎症の原因を抑制します。
2014年に「月経困難症」「過多月経」の治療として保険適用となっています。
※避妊目的の場合は保険適用になりません。

避妊効果

避妊を目的として使用されていたミレーナですが、月経困難症、過多月経の改善にも有効とされています。
コンドームや低用量ピルによる避妊が一般的ですが、ミレーナによって避妊をする方も近年増えています。
レボノルゲストレルの放出により、子宮内膜の増殖を防ぎ、子宮内膜を薄い状態で維持することができますので、受精卵の着床を防ぎます。
ピルは毎日の服用が必要ですがそれに比べ、避妊にかける手間や時間は圧倒的に少なくなります。
ミレーナは、子宮外妊娠を回避する効果はありません。
また、性感染症の予防効果はありませんのでコンドームの併用をおすすめします。

このような方におすすめです

• 副作用の問題などにより低用量ピルの服用が困難な方(40歳以上・喫煙者・血栓リスクが高い方など)
• 月経痛がひどい、月経量が多い、月経前に体調不良が起こる方

ミレーナの副作用

主な副作用や装着後に現れる症状は、日数経過により徐々に少なくなり、ほとんどが消失しますが症状や発現率、期間などは患者様によって異なります。

• 起こる可能性がある主な副作用

月経出血日数延長・月経周期変化・卵巣のう胞発症・月経時期以外の出血・腹痛など

• 重大な副作用

骨盤内炎症性疾患(PID)、子宮外妊娠、挿入時の子宮穿孔、卵巣のう胞破裂など

• 装着後の数日間、数か月間に起こる可能性がある症状

不正出血・下腹痛・腰痛・おりものなど
月経時期以外の少量出血

料金

ミレーナ（自費）	58,000円